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債権譲渡登記・動産譲渡登記

債権譲渡登記制度とは

債権譲渡登記制度は、法人がする金銭債権の譲渡について、簡便に債務者以外の第三者に対する対抗要件を備えるための制度です。
金銭債権の譲渡を第三者に対抗するためには、原則として確定日付ある証書によって債務者に対する通知を行うか債務者の承諾(以下、「確定日付通知」といいます。)を得なければなりませんが、債権譲渡登記がなされたときは、第三者に対しては、確定日付通知があったものとみなされ、当該登記の日付をもって確定日付とします。

動産譲渡登記制度とは

動産譲渡登記制度は、法人がする動産の譲渡について、対抗要件を備えるための制度です。
法人が動産を譲渡した場合には、動産譲渡登記をすることにより、民法第178条の引渡しがあったものとみなされ、動産譲渡について対抗要件を具備することができます。

 

事例を挙げて具体的に説明してみましょう。

A社:医療機器の製造・販売会社
B社:A社から医療機器を購入し、病院等の医療機関に納入している会社
C病院:B社から医療機器を購入している病院
D銀行:A社の取引銀行

A社は、取引先B社の信用に不安があるので、B社の取引先C病院に対する売掛金債権を担保に取った。
[譲渡人:B社 譲受人:A社]

D銀行から融資を受けるため、A社は、取引先B社に対する売掛金債権を担保としてD銀行へ提供した。
[譲渡人:A社 譲受人:D銀行]

D銀行から融資を受けるため、A社は、在庫である医療機器やそれを製造するための機械設備を担保としてD銀行へ提供した。 [譲渡人:A社 譲受人:D銀行]

①②のように売掛金等の債権を担保にする場合には「債権譲渡登記」を、③のように在庫や機械設備等の動産(土地や建物といった不動産以外の物)を担保にする場合には「動産譲渡登記」をすることができます。

これらの登記は、担保として提供した債権や動産の所有権が、譲渡人から譲受人(①のA社、②③のD銀行)に移転したことを、第三者に対して主張するための制度です。

なお、債権や動産の所有権は譲受人に移転しますが、債権の回収権限は譲渡人に残り、動産については譲渡人が引き続き占有・使用することができるという手法を採るのが一般的です。
譲渡人は担保である在庫を販売したり機械設備を使用したりすることができ、また担保である売掛金を回収してその回収金を利用して事業を継続することができます。

また、将来債権(在庫商品に係る将来の売掛債権)や債務者が不特定(将来入居する人に対する賃料債権)でもよく、動産に関しては集合動産(倉庫にある在庫)等を担保として譲渡する登記も可能です。

万が一、譲渡人の債務の返済が滞り債務不履行となった場合や倒産状態となったときは、担保として提供されていた債権や動産から譲受人が自己の債権を回収するという手法を採るのが一般的です。

債権譲渡・動産譲渡登記を利用するメリット

債務者にとってのメリット

 ・ 不動産、保証人がなくても資金調達できるので、資金調達の可能性が拡大する。
 ・ 第三債務者に知られずに債権譲渡ができる。

第三債務者は、債権譲渡を登記した登記事項証明書の交付を受けるまでは、今までどおり、譲渡前の債権者に弁済をすればよいので、通常、債権譲渡登記をしても、債権譲渡があったことを第三債務者には知らせることはありません。
よって、第三債務者には知れることなく債権譲渡をすることが可能となります。

債権者にとってのメリット

 ・ 簡単に対抗要件を備えることができる。
 ・ 多数の債権でも一括してできる

当事務所では、債権譲渡・動産譲渡登記のご依頼を承っておりますので、お気軽にご相談下さい。
費用については事案により異なりますので、お問い合わせ下さい。

■参考サイト ABLのご案内 http://www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g90529a02j.pdf